足指の後遺障害

 交通事故によって、足指を脱臼したり骨折したりして、後遺障害が残ってしまう場合があります。

足指の後遺障害の症状

 

 足指の後遺障害の症状としては、足指の欠損、足指の機能障害、神経障害の3種類があります。

(1) 欠損障害

 欠損障害とは、交通事故によって足の指を失ってしまった場合の障害、具体的には、足指の中足指節関節から先を失ったものをいいます。

(2) 機能障害

 機能障害とは、交通事故によって足指を骨折したり脱臼したりして、曲がらなくなった場合や「欠損」とまではいえなくとも、足指の一部を失ってしまった場合のことをいいます。

(3) 神経障害

 神経障害とは、交通事故によって足指を骨折したり脱臼したりして、足指がしびれといった神経症状が残ったり、曲げたと きの痛みが取れなくなったりした場合の後遺障害です。

足指の後遺障害の認定基準

 足指の後遺障害の認定基準は次のとおりです。

(1) 欠損障害

等級

認定基準

5級8号

両足の足指の全部を失ったもの

8級10号

片方の足の足指の全部を失ったもの

9級14号

片方の足の第1の足指(足の親指)を含む2本以上の足指を失ったもの

10級9号

片方の足の第1の足指(足の親指)又は他の4本の足指を失ったもの

12級11号

片方の足の第2の足指(足の人差し指)を失ったもの、第2の足指を含む2本の足指を失ったもの又は第3の足指(足の中指)以下の3本の足指を失ったもの

13級9号

片方の足の第3の足指(足の中指)以下の1本又は2本の足指を失ったもの

(2) 機能障害

 足指が曲がらなくなった場合は、後遺障害等級が認められます。交通事故による足指の機能障害等級認定は、次の通 りです。

等級

認定基準

7級11号

両足の足指の全部の機能を失ったもの

9級15号

片方の足の足指の全部の機能を失ったもの

11級9号

片方の足の第1の足指(足の親指)を含む2本以上の足指の機能を失ったもの

12級12号

片方の足の第1の足指(足の親指)又は他の4本の足指の機能を失ったもの

13級10号

片方の足の第2の足指(足の人差し指)の機能を失ったもの、第2の足指を含む2本の足指の機能を失ったもの又は第3の足指(足の中指)以下の3本の足指の機能を失ったもの

14級8号

片方の足の第3の足指(足の中指)以下の1本又は2本の足指の機能を失ったもの

(3) 足指の神経症状(痛みやしびれ)

 交通事故による足指の痛みやしびれといった神経症状について後遺障害等級が認定される場合があります。

等級

認定基準

12級13号

局部に頑固な神経症状を残すもの

14級9号

局部に神経症状を残すもの

 神経症状で12級の認定を受けるには、医師の目視等による診断だけでなくMRIやCTなどの精密検査を受けるなどして、後遺障害の存在を客観的に証明できることが必要です。

足指の後遺障害の留意点

 足指の後遺障害等級認定においても、可動域の測定が重要となります。

 可動域の測定とは、動かせることができる範囲を測ることをいい、可動域の大小によって、後遺障害が認定されるか、あるいは認定されてもその等級が大きく変わってきます。

 このように、後遺障害等級認定においては、可動域の測定が非常に重要な意味を持つのに、可動域の測定は、測り方によって大きく変わりうるため、慣れていない医師が行うと、大きく間違えた値が出てしまうことがあります。

 適正な等級認定を獲得するためには、早めの対策が大切です。弁護士にご相談いただければ、測定を受ける際の注意点などもアドバイスいたします。

 交通事故による足指の後遺障害のご相談や、足指の後遺障害認定や慰謝料に納得がいかない場合など、横浜の弁護士による交通事故相談なら、実績豊富な上大岡法律事務所にお任せください。


弁護士による交通事故相談のご予約はお電話もしくはメールフォームで(横浜市港南区)

交通事故問題の解決事例集

部位別の後遺障害