巻き込み交通死亡事故において訴訟で6000万円の勝利的和解が成立した事例

事故発生時の状況

 車対自転車の事故。被害者の女性が自転車を運転していて交差点を直進しようとしていたところ、加害者の運転する自動車が交差点左折時に被害者を巻き込むという交通事故が発生。

 車に巻き込まれた被害者は、大けがを負った。

 医師による懸命な治療の甲斐なく、被害者は数週間後に入院先の病院で死亡し、死亡事故に進展した。

相談・依頼までの流れ

 被害者遺族は、保険会社に損害賠償を求めたが、保険会社からは「死亡事故になってしまったことは残念であるが、被害者の過失により生じた事故であり、賠償金は支払えない」と言われたとのことで、当弁護士事務所にご相談いただき、弁護を依頼された。

当事務所の活動

 弁護士から保険会社に請求しても、保険会社は、被害者に事故の責任があるとの主張を変えず、賠償金は0の提示であったことから、訴訟を提起した。

 刑事記録における加害者供述の矛盾を指摘、事故現場の道路状況や双方の車両の状況から加害者主張の事故態様が不当であることや本件事案と同様の裁判例を示すなどして、被害者に大きな過失はないことを主張立証した。

 その結果、裁判所は被害者の過失を30%として、和解案を提示し、最終的に6000万円で勝訴的和解が成立した。

当事務所が関与した結果

 賠償額0の提示から、訴訟提起することにより、ほぼ請求どおりの和解を勝ち取った。

解決のポイント(所感)

 死亡事故は、死人に口なしの状況であって、事故態様、過失割合の主張立証は困難を極めたが、できうる限りの主張をし、裁判所の有利な和解案を引き出すことができたと思う。

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